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脈絡はないかもしれない

本が読めない人の選択肢の一つ。

私は本が読めない。

そして書くことも苦手。

じゃあなんでここで記事書いてるんだと言われれば、20代にしてやっと、できるんじゃないか?と思えたのと、実際何でもいいから書いてみて経験を積むためだ。

 

自分の人生半分以上の時間を、“作文”という言葉に囚われて生きてきた。

原稿用紙1枚埋めるのにも必死なのに、学年が上がるごとに、マスの大きさはどんどん小さくなっていき、要求される枚数も上がっていく。

文句を言いながらもなんだかんだ書き上げる周りの友達を見て、私は意味がわからない。と思った。

あんなに一緒にやだやだ言ってたけど、結局書き上げてるじゃないか。裏切り者め。と怒り半分。このクラスの中で書けなくて宿題になるのは毎回私だけ、なぜ私だけ書けないんだろう。と情けなさ半分。

 

夏休みの読書感想文なんて一度も自分で書き上げたことはなかった。そもそも本を読む習慣が無いので読み終わらないのだ。おばあちゃんっ子だった私は祖母に物語をかいつまんで教えてもらい、それについて思ったことを祖母に口頭で伝え、それを文章にしてもらった。言い回しが古臭かったりするところを自分なりに直して出来上がり。今思えばとても甘やかされていたが、当時は祖母を作文の救世主だと思っていた。

 

そんな私が、国語の時間にとつぜん原稿用紙を渡されても、書けるはずもなく。私は1行目を書いては消し、書いては消し、を繰り返しながら授業が終わるのを待った。

今思えば、書き出しが一番わからなかった。何から書けばいいんだ…?

 

多分このブログも、縦書きで原稿用紙のマス目が書いてあったら何書いていいか分からないと思う。それくらいあの紙には文章を書かせなくする魔力(?)がある。

全国の原稿用紙メーカーさんごめんなさい。

線が薄い青色のやつは割と気が散らなくて書けるときもありました。

 

……読書の話をするつもりが、恨みつらみが大きすぎて作文の話になってしまいました。

 

でもちゃんと関係はあるんです。聞いてください(?)

作文を書けない子の特徴として、よく、本を読まないって挙げられるじゃないですか。

本を読んだら書けるようになるよ、と言われたこともあります。

 

読めないから困ってんの!!!!

 

口に出して読まないと内容が入ってこないし、同じ行を何度も何度も読んでしまう。そうこうしているうちに、なんの話だったか分からなくなって数行前から読み直す。

これが大人になってから分かった私の本の読み方です。そりゃ読み終わらないわけだ。

 

そんな本から縁遠い中、唯一読んだのは漫画だ。

小学生の頃から今までずっと読んでいる。

とてもありがたかった。

大体の漢字は漫画で覚えたし、人の生き方や、感情や情緒を覚えたのも漫画だったと思う(アンドロイドだったのか私は)

そこから深夜アニメを知り、好きな音楽を見つけ、どっぷりハマっていく。

 

そして高校時代、一番ハマった作品がデュラララ!!だ。原作はライトノベル

コミカライズもあったが、やはり最新の話が気になるし、“原作”そのままが読んでみたかった。

当時の私は必死に読んだ。

同じところを何度読もうが必死だった。

結果、苦い思い出になる事となる。

 

当時一緒にハマっていた友人がとても本を読む人で、私が1週間かけて読んだ1冊をひと晩で読んでくるのだ。なんなら2冊くらい余裕で読んでくる。

そして、ところてん式に記憶が抜けていく私と違って、内容をはっきりと覚えているのだ。

誰にも得手不得手はある(その子はミシンがてんでだめだった)、きっとそれだけの話だったのだが、まだ読み終わらないの?早く語りたい〜と言われるたびにどんどん劣等感が生まれ、ついには読まなくなってしまった。

その後も読みたい気持ちはあるため、作者によっては読めるのではないか、と色々な作品を買ったこともあったが、ほとんど1冊の半分で力尽きた。

唯一、僕は友達が少ないという作品は読んでいたが、あれは文章が大きかったり視覚的に表現されていたからだと思う。文字書きには不評だった思い出。

 

そのままコンプレックスのような何かを抱えながら20代になり、あるものに出会った。それがAudibleだ。

簡単に言えば既存の本を、プロのナレーターや声優さんが読み上げてくれるオーディオブックと呼ばれるサービスだ。

私はラジオを聴くのが好きで、当時暇があればずっと聞いていた。今もその中から厳選して聴き続けている。

いつものように付けっぱなしで聞いていると、とあるラジオでAudibleの収録の話になった。まずそんなサービスがある事を私は初めて知り、とても興味がわいた。

そのまま話を聞いていると、一字一句間違えないように、発音も文章もスタッフさんが常に気を遣っていて、とても長い時間をかけて収録されていると知った。

単行本1冊を読み上げるので、時間は10時間を超えたりする。それでも1冊に1週間以上かかる私としては早く読める!と感じた。

 

月額1500円で1冊分のコインがもらえ、足りない場合追加で買うこともできる。

気になるが金欠の私はとりあえず保留にすることにした。

 

その後“本好きの下克上”という作品にハマり、原作はなろうだった。

その頃には私も色々な生きづらさへの対処を少しずつ身に着けており、iPhoneの自動読み上げ機能で聞きながら読むことにしたのだ。なんちゃってオーディオブックの完成。

そうすると普通に読むより早く読めるようになった、とても満足。

しかし一方で問題があった。読み方だ。

「読み方」という字を“よみほう”と読んだり、「あなたへ」は“あなたえ”ではなく“あなたへ”になってしまう。

当たり前だし仕方ないのだが、ずっと聞いていても毎回違和感を感じ、なんて?と読み返すこともあった。無茶苦茶すぎて笑ってしまったことも。

 

この時に、先程のラジオの話を思い出した。

そういえば一音一音、読み方や意味を確認してるんだっけ…

月額サービスの見直しをしたら払えないわけでもなかったので、まずは無料お試しで聞いてみて、考えようと思った。

 

そして聞いた結果。

 

 

すごい。本が耳だけで読める。

当たり前だが、プロが読んでいるので聞き取りやすい。自動読み上げでは画面を見ていないと何言ってるのか分からなかったことも、音声だけでしっかりと理解できた。

 

思えばラジオの話などは、何かしててもそのまま内容が入ってきていたし、不自由がなかった。

人混みではみんなの色んな話が全部入ってくるのでとても疲れていたくらいだ。

 

そうか、これが私の本の読み方だったのか。

気付いた瞬間、胸につっかえてた何かがストンと落ちた。私が魔獣とか怨念とかの存在だったなら光に包まれてあたたかい気持ちでスゥ…っと消えていたと思う。

 

私はADHDの症状を聞くたびによく当てはまるなあと思っていた。発達検査を受けた事もあった。

余談だが検査には小さい頃の様子などを聞くため、親を連れて行かなきゃいけなく母を連れていったが、片親で普段面倒を見ていたのは祖母だったので祖母を連れていけばよかったなあと後悔している。

結果から言えば、能力に偏りはあるけど、発達障害ではなかった。

要するに普通の人からははみ出すけど、発達障害までは届かない、中途半端なんだな、と思った。

前向きに考えれば、工夫でどうにかなるということでもある。

それでも生きづらさがあるのは変わらないので、カウンセラーさんに相談したり、大人のADHDの本などを買って自分なりに工夫している。(ADHDじゃなくても忘れっぽかったりする人には役に立ちます)

 

ちなみに私が読んでいるものは、あまり長い文章ではなくイラスト付きで大事なところが大きく書かれているのでとても読みやすい。あれも意図的に工夫されているのだろうか。

 

根がオタクなので、検索ワードさえあればあとは早い。調べるだけです。

しかしADHD発達障害は本当に十人十色で、症状が違えば対策の方法も違う。

どうにか私に似た状態の人がここにたどり着き、少しでも“生きづらさへの工夫の選択肢”を増やせたらいいなと思って今回は読書について書きました。

 

オーディオブックは語り手が必要ですし、正直まだ対応している本のほうが少ないと思いますが、何か読みたい方にはおすすめです。

単純に両手が空くので何かしながらできるのもメリットです。

 

毎回何か薦めている気がしますが回し者ではありません。自分が気に入ったものを人にも教えたいだけですので、ふーん。くらいに聞き流してくださいね。

 

それでは朝からピクピクしていたまぶたも止まってきたのでこの辺で。

ここまで読んでいただきありがとうございます。